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V 窓に求められる性能と木製サッシ

 窓は、多様な機能と性能が求められています。
 例えば、換気や採光、すきま風を防ぐ気密性、台風などによる雨水の漏れを防ぐ防水性、また寒冷地にあっては断熱性、防火制限のある地域では防火性が求められています。
 表は、窓に求められている多様な機能・性能を一覧にしたものです。
 木製のサッシは、昔はともかく、現在では、総合的にみればもっともすぐれたサッシといえます。

窓に求められる性能と木製サッシの特性

窓に求められる性能 木製サッシの特性
気密性 窓の内外で気圧差があると、気圧の高い方から低い方へ逃げようとします。
気密性とは、この通気量の多少に関わる性能です。
木製サッシは、下の図表が示すように、開閉方式により若干の差異はありますが、十分な気密性を持っていることが分かります。
水密性 台風等の時に窓から雨水浸入防止に関わる性能です。 水密性についても、他のサッシに比較し劣るものではありません。下図(いろいろな窓の気密性能と水密性のとの関係)水密性は気密性と深い関係にあることを示しています。
耐風圧性 強い風に対する抵抗性能です。つまり強さの指標です。 木材は、軽い割に強い材料です。このことは、表の実験例でも、木製サッシが極めて強いことが分かります。
防露性 高温で多湿な空気が低温の物体に触れると空気中の水分が結露を起こします。寒冷地でもっとも気になる性能です。 木製枠は、防露性という点で最適です。もちろん、防露性はガラスの性能が影響しますので、その選択が重要です。
耐熱性 エネルギー消費に関係します。寒冷地でもっとも求められている性能です。 木製枠は、断熱性の面からも最適です。防露性と同様ガラスの選択が重要です。複層ガラスを標準としています。
防火性 防火地域、準防火地域の延焼の恐れのある部分では、防火性能が求められます。 木は燃えるから火に弱いという見方がありますが、下図(木材は火に強い)で見るように、木は火に極めて強い材料です。法に適合した防火戸(窓)も多数製品化されています(写真参照)。具体的には当会の会員におたずね下さい。
遮音性 遮音性は、市街地では重要な機能です。 遮音性は、主にガラスの性能に左右されますが、アルミより厚みのある木枠は、遮音の面で有効に働きます。

各種断熱サッシの性能(実験例)

製 品 窓形式 ガラス構成
(mm)
熱貫流率
(kcal/m2h℃)
気密性
(m3/hm2)
水密性
(kg/m2)
強度性能
(kgf/m2)
A社木製 はめ殺し+前開き前倒し 3-12-3 2.3 0.062 35 280
B社アルミ二重 引き違い 6-5 2.98 2.0 - 34.5
C社プラスチック はめ殺し+外開き 3-12-3 2.2 2.0 25 120
D社プラスチック 引き違い 3-12-3 2.3 2.0 - 120


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